このタイトルに、ミシン好きの私は思わず惹かれた。
きっとミシンにまつわる話が書かれているのだろう——そう思って読み始めたけれど、いい意味で予想は裏切られた。
この本で語られているのは、「苦手なことは無理にやらなくてもいい」ということ。
そして、得意なことや好きなことを大切にしていけばいい、というやさしい考え方だった。
読み始めると止まらず、あっという間に読了。とにかく面白い。一つ一つのエピソードもクスッと笑える楽しさがある。
中前結花さんの文章は飾り気がなく、とても自然で、読んでいて心がほどけていく。
とくに、結婚式でお父さんに宛てた手紙の場面では、思わず涙がこぼれた。
人とのつながりを大切にし、そのことにきちんと感謝している人なのだと感じる。
読み終わった後は、気持ちがやわらぎ、「やっぱりこういうエッセイが好きだな」と改めて思った。
1作目の「好きよ、トウモロコシ。」も、ぜひ読んでみたい。
この本に出会ったのは、神戸にある「本の栞」という書店。
YouTubeで見かけて以来、ずっと気になっていた場所だった。
実際に足を運ぶと、まだ知らなかった本と出会える。
やっぱり本屋巡りはやめられない。


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